カバーストーリー 洋上ロケット発射が急加速、 目指すは宇宙基地のマック

大気圏で燃え尽きる人工衛星の数が急増している。2024年はすでに950基が再突入を果たし、新記録を更新。科学者たちは、金属の灰となって大気中を漂い続けるこれらの物質が及ぼす影響を調べている。
将来、月や火星に建物を作る際には、現地で材料を調達する必要がある。NASAは、火星や月の土を模した材料から作られた硫黄ベースの化合物を使った3Dプリントをテスト中だ。
アジア最大級の宇宙ビジネス・イベント「NIHONBASHI SPACE WEEK(日本橋スペースウィーク)」が、2024年11月18日から22日にかけて開催される。
火星に人類は移住できるのか。その実現性を左右する最大の課題は、食料をどう確保するかだ。有毒物質に満ちた赤い砂の大地で作物を育てようと、科学者たちは地球上の小さな実験室で新たな試みを続けている。
防衛大学校応用科学群応用化学科講師の松永浩貴は、高エネルギーイオン液体(EILs)を見いだし、安全かつ高性能な次世代ロケット推進剤の開発を通じて民間主導の宇宙開発・宇宙利用を促進する。
スペースXの主力ロケット「ファルコン9」が、エンジンの不具合によって運用停止となった。現在の打ち上げの大半を担い、これまでほとんどトラブルがなかっただけに、衝撃が広がっている。
人工衛星の打ち上げ急増によって、宇宙空間が混雑し始めている。スティン・レメンズは欧州宇宙機関(ESA)でいわゆる「宇宙ゴミ」の削減に取り組んでいる。
コストを大幅に下げた宇宙探査への道筋を描くため、NASAの科学者たちは物理学の厳しい限界に挑んでいる。その革新と挑戦の背景を探る。
天文学者たちは、巨大な天体観測データを処理するため、AI技術に助けを求めている。ハーバード大学のアストロAIは、データからAIで新たな発見を導き出そうと、異分野融合の取り組みを進めている。
宇宙を舞台に事業を展開する企業が増える中、太陽嵐による人工衛星の軌道乱れは避けられない課題だ。太陽活動が活発化する今後数年、さらに深刻な事態に備える必要がある。
北米大陸では2024年4月8日、皆既日食を観測できる。124年前、MITの初代学部長らのチームが、皆既日食を観測するために大量の機器を携えて遠征した時代に思いを馳せつつ、楽しみに待つことにしよう。