人種や経済状況、地域によって、社会的に弱い人々へのワクチン接種が遅れている。接種会場までの交通手段がない、会場が遠い、休みが取れないといった根本的な問題に目を向け、健康格差解消の取り組みを継続すべきだ。
新型コロナウイルス感染症で大量の死者を出したインドは、数多くの失策を重ねていた。首相が突然宣言したロックダウンは都市労働者の帰郷を促す混乱につながり、国産ワクチンの海外輸出を進めたことで国民のワクチン接種は出遅れた。
新型コロナウイルスの「デルタプラス」の症例が世界各国で見つかり、人々を不安に陥れている。しかし、誤解を招きかねないこの俗称は、命名法の混同に由来するものだ。デルタ株より危険だという証拠は今のところない。
新型コロナワクチンの接種が進んでいるにもかかわらず、世界各国でデルタ株による感染の拡大が報告されている。厄介なデルタ株について現時点でわかっていることをまとめた。
新型コロナウイルスの起源をめぐって、中国の研究所からの流出の可能性を指摘したのは、米国の著名な研究機関で働く博士研究員(ポスドク)だった。当初は陰謀論と一蹴された主張は、彼女の粘り強い活動によって科学界のコンセンサスに変化をもたらしている。
大脳皮質をリバースエンジニアリングして次世代AIの開発を目指す「MICrONS」プロジェクトが、マウスの脳内の神経のつながりを示す3Dマップを公開した。マウスの脳の構造は人間の脳と似ているため、知能の謎を解明するのに役立つかもしれない。
新型コロナのデルタ株が世界中で猛威を振るう中、ワクチンの追加接種を開始したり、検討したりする国が増えている。だが、低所得国には、ワクチン接種をまだ1回も受けていない人々が大勢いるのが現状だ。
ニューヨーク市は、各種屋内施設を利用する際には新型コロナワクチン接種証明を義務付けると発表した。9月13日以降、バーやレストラン、ジムなどを利用する際には、ワクチンを少なくとも1回接種した証明を提示する必要がある。
米国で新型コロナワクチンの接種が進む中、時給制で働く何百万人もの現場労働者たちがを接種を受けられずにいる。ワクチン接種を推進するためにさまざまな奨励策が設けられているが、本当に必要なのは有給休暇と信頼性の高い情報かもしれない。
新型コロナワクチン接種済みの人々の間で感染爆発が起こる例が、世界各地で報告されている。米CDCは、ワクチン接種を受けた人はマスクを外してもよいという方針を180度転換し、公共施設の屋内でのマスク着用を求める通達を出した。
コウモリは過去、現在、未来の位置を認識して行動していることが研究によって明らかになった。コウモリの脳神経を研究することで、人間の脳について新たに分かることがあるかもしれない。
増え続ける変異株を追跡するために命名される「B.1.1.7」のような系統名は、今や、新型コロナウイルスのグローバルな研究には欠かせないものになっている。ボランティアが運用する「パンゴ(Pango)」と呼ばれる命名システムの中核を担うのは、大学院生や博士研究員などの若手の研究者たちだ。
米国疾病予防管理センター(CDC)は、新型コロナウイルス「デルタ株」の国内感染者の増加を受けて、感染者が急増している地域ではマスク着用を推奨すると発表した。米国の63%以上の地域がCDCにより「感染率が相当高い」とされている。
クリスパー(CRISPR)は幅広い生物の遺伝子改変に使われてきたが、有袋類への適用は困難だった。7月22日、理化学研究所の研究チームが世界で初めてこの困難を打ち破った。
新型コロナウイルス感染者が急増している英国でデジタル接触追跡アプリがようやく本領を発揮できる状況が整った。しかし、同アプリが発するアラートをうとましく思う人が増えており、推定5人に1人がアプリを削除する事態になっている。
新型コロナウイルスの感染者数が急増する中、英国政府は、イングランドにおけるパンデミック関連の規制をすべて解除すると発表した。今後の状況を予測することは難しいが、現段階でわかっていることと、現段階ではわからないことをまとめた。
最近になって人々の生活は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響から徐々に回復しつつあるように見える。だが、ストレスによって脳にダメージを受けたせいで、メンタルヘルスに関する悩みを抱えている人は依然として多い。
東京オリンピック・パラリンピックが間もなく開幕する。東京都に4度目の緊急事態宣言が出される中でのオリンピックは、主催者が最善を尽くしたとしても、日本国内の新型コロナ感染状況に影響を及ぼすことは避けられないだろうと専門家らは見る。
新型コロナウイルスに感染した子どもは、重症化や死亡のリスクは低いものの、数週間から数か月続く後遺症を抱える可能性がある。こうした後遺症が発生する頻度や原因については、現段階ではまだよくわかっていない。
中国の武漢ウイルス研究所は何年もの間、コウモリ由来ウイルスの組み替え体がヒトに感染することを実証してきた。米国も資金援助していた危険な研究はなぜ安全性の低い環境で実施されたのか。
日本政府は、新型コロナウイルスのワクチン接種を証明するワクチン・パスポートの申請受付を7月26日に開始すると発表した。ワクチン・パスポートの導入をめぐっては各国で議論となっており、米国でも州によって対応や使われ方は異なる。
ニューヨーク州では、新型コロナワクチンの接種を証明する「エクセルシオール・パス」の導入が進みつつある。しかし、技術的な不具合やプライバシーに関する懸念などが指摘され、そもそもこのシステムは誰のためのものなのかという疑念が浮かび上がっている。
アストラゼネカ製ワクチンを1回接種した後、2回目としてファイザー製ワクチンを接種した場合の免疫反応は、アストラゼネカ製ワクチンを2回接種した場合よりも高くなることが新たな研究でわかった。
新型コロナウイルス感染症による死者が50万人を超えたブラジルでは、低体重で生まれた赤ちゃんが医療政策、酸素ボンベ不足、ウイルス感染など複数の危機に晒され、十分なケアを受けられずにいる。
米国では国民の保健医療データがさまざまな機関によって断片的に保有されており、新型コロナウイルス感染症について研究する際の障壁となっている。しかし、最近になり、数百万人の患者データをまとめる取り組みが成果を上げつつある。