6月19日にサンフランシスコで開催されたある討論会。 この会場で、人工知能(AI)のプログラムが、宇宙開発に助成金を支給すべきであると、驚くほどの説得力を持って主張した。人間が否定意見を出した際は、反証とともに対抗した。
討論会は、IBMの「プロジェクト・ディベーター(Project Debater)」と呼ばれるコンピューター・プログラムと人間の参加者数名の間で催された。AI機械が、これまで人間だけのものとされてきた「議論する」技能を身につけてきたことを証明する最新の実例である。
討論中は、プロジェクト・ディベーターと人間の討論参加者が特定のトピックに関して交替で主張・反論・最終弁論をした。2回目の討論では、プロジェクト・ディベーターが遠隔医療の利用増加に賛成すると主張し、人間の参加者がそれに反対した。
プロジェクト・ディベーターは、IBMが数年にわたって開発しているAIソフトウェアだ。事前に膨大な量の文書を分析しておき、特定のトピックに関する議論を構築する。今回の討論会は、IBMが自社のテクノロジーを宣伝するために開催したものだ。
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