機械が本当に知的になることを目指すのならば、機械自身ががもっと良く世界を理解する必要がある。
アルファベット(グーグル)の子会社で、人工知能(AI)を専門に開発しているディープマインド(DeepMind)は、人間の助けを借りずに知能を表せるコンピューター・プログラムの開発によって、知的機械へ一歩進んだ。機械が周囲の世界を想像する方法を学んだと言えるかもしれない。
ディープマインドの研究者が「クエリ生成ネットワーク(Generative Query Network : GQN)」と名付けた仕組みを使用しているこのシステムは、ある場面をいくつかの角度から見た後で、他の角度からの見え方を描写できる。
こう聞くと些細なことだと思うかもしれない。だが、物理的な世界について学習するこの能力は、比較的高度な能力が求められる。多くのAIビジョン・システムと比べて、ディープマインドのプログラムは、より人間らしい方法で場面を理解する。たとえば、物体の一部が遮られていても、ディープマインドのプログラムはそこにある物を推論できる。
ゆくゆくは、こうしたテクノロジーが、より深遠な人工知能の基礎を築く …