ドナルド・トランプ大統領の主席テクノロジー・アドバイザーを務めるマイケル・クラツィオスは、6月5日にマサチューセッツ工科大学(MIT)で開催されたMITテクノロジーレビュー主催のカンファレンス「EmTech(エムテック)ネクスト」の講演で、政府は米国の人工知能(AI)研究の役に立つのであればどんなデータでも提供する考えであると語った。ただし、どんなデータであればすぐさま提供できるのかとか、誰がその情報を受け取れるのかについては言及しなかった。
クラツィオス大統領副補佐官によると、米国政府は政府のデータをAI研究者に提供する方法を模索しているという。「政府のデータを公開するためにできることは何でもすると約束します。ぜひ学会からいろいろな意見を聞かせてください」。
データは、最近のAI分野で常に発展の鍵となってきた。たとえば、音声認識や画像処理の向上は、大規模な訓練用データが利用できるようになって実現した。政府がアクセスできる大規模データを使ってAIアルゴリズムを訓練できるようになれば、新しい応用分野を開拓できる可能性がある。「解決につながることなら何でも、非常に積極的に取り組むつもりです」とクラツィオス大統領副補佐官は付け加えた。
トランプ政権がこれまでAIに対して採ってきた自由放任主義的なアプローチは、他国の政策と比較され、批判されてきた(「AI国際競争に勝つためにいま必要な政策とは何か?」を参照)。
この指摘に対してクラツィオス大統領副 …