再生可能エネをぶち壊しにする、トランプ大統領のトンデモな命令
トランプ大統領が米国エネルギー省に対し、石炭火力発電所の電力をもっと使わせるように命令した。この政策の真の狙いは、自身が肩入れする石炭産業の下支え以外の何物でもなく、電力生産コストを増大させ、再生可能エネルギーの成長を阻害するものだ。 by James Temple2018.06.05
トランプ大統領は6月1日、米国エネルギー省(DOE)に対し、石炭火力発電所と原子力発電所の閉鎖を阻止する緊急措置をとるように要求した。エネルギー市場を歪め、消費者の負担を増大させ、法的異議申し立ての口火を切らせる劇的な介入だ。
この命令についての詳細は分かっていない。ブルームバーグが入手したメモによると、エネルギー省が送電網の運用業者に対して、特定の発電所のリストから2年単位で電力を購入するよう強制するものと見られる。命令の趣意は、送電網の安全保障と信頼性を確保するためだとしている。石炭発電所と原子力発電所は、低コストの天然ガスや風力、太陽などの競合設備が力を付けてきている中、経済的に運用することがますます難しくなっている。
今回の命令による全体的な影響は、どれほどの数の発電所がリストに挙がっているかによる。リストはまだ明らかになっていないが、送電網の運用業者に高価な電力源から電力を買わせることは全体のシステム・コストを押し上げ、個人顧客と企業顧客の財布を直撃すると、テキサス大学オースティン校エネルギー研究所のポスドク研究員であるジョシュア・ローデス博士はいう。さらに、競争力 …
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