世の中の多くの親たち同様に、私はとりつかれたように子どもの写真や動画を撮影し続けている。よちよち歩きのうちの娘は、私がスマホを手にするのを見るやいなや、要求されなくても「チーズ・クラッカーズ!」と言って撮影用の表情を作るありさまだ。
その瞬間を捉えて記録した後、私は撮影した写真をどこかに仕舞い込んでなかったことにしてしまうわけではない。何度でもその瞬間に戻って鑑賞する。子どもが生後数カ月の頃の画像を見れば感覚がフラッシュバックする。旅に出ている時は、娘がミルクをゴクゴク飲んだりお気に入りのレゲエ音楽に合わせて踊っている動画を観て、家にいるような気持ちになる。
最近まで、これらのすべてを自分のスマートフォンでやっていた。しかし日進月歩で性能が高まり価格も下がってきたVR(実質現実)カメラとオールインワンVRヘッドセットが市場に出ているのを見て、VR機器が私のスマホ習慣を置き換えるかどうかに興味を持った。少なくともスマホを強力に補強するデバイスかもしれない。VR機器は、スマホの平面的な5.5インチ画面より、ずっと現実そっくりで、ぐっと人を惹きつける。
そんなわけでこのところ数日に渡って、家族や友人たちと一緒に過ごす際、レノボの新しい「ミラージュ・カメラ(Mirage Camera)」(300ドル)で3D写真と動画を撮影し、同社のVRヘッドセット「ミラージュ・ソロ(Mirage Solo)」(400ドル)で見てみた。ミラージュ・ソロは、グーグルの「デイドリーム(Daydream)VRプラットフォーム」を使った、初のワイヤレス接続のスタンドアロン型端末だ。
カメラにはいくつか大きな制限事項があるし、ヘッドセットは重い。けれども、新しい、より没入できる形で、私が愛する人々の画像を撮影・鑑賞できるのは楽しかった。
ミラージュ・カメラは「アルトイズ」ペパーミントキャンディーの缶よりほんの少し長く、13メガピクセルの魚眼レンズ2本が前面に付いている。他の多くの消費者向けVRカメラは360度の画像を撮るけれど、ミラージュ・カメラは180度分の写真と動画を3Dで撮影することに特化している。ミラージュ・カメラは、ミラージュ・ソロ・ヘッドセット、スマホのパワーを利用したグーグルの「デイドリーム」ヘッドセット、グーグルの「カードボ …