医師や医療機器が不足している地域では、スマホが必須医療機器になるかもしれない。
スマホのカメラで貧血症(赤血球を運ぶ酸素が不足して起きる症状)を検知する新手法により、高価な機器がなかったり、病院に行ったりしなくても、スマホで病気の初期症状を検出できるかもしれない。
ワシントン大学の研究者は、スマホと光による簡単な貧血症の検出と症状を記録する手法を9月末に発表する。試験によると、米国食品医薬品局(FDA)認定の既存の貧血症試験に匹敵する精度があるという。このテクノロジーはワシントン大学電気工学部のシュウェタク・パテル教授の研究室で開発された(「35歳以下のイノベーター2009:シュウェタク・パテル」参照)。
栄養失調や寄生虫感染症で発症することがある貧血症は、貧困国では非常によくある病気だ。世界保健機関(WHO)は世界中で約20億人が貧血症だと推定する。めまいや衰弱、ひどい頭痛が症状だ。鎌状赤血球症など、特定の慢性症状がある人は常に監視する必要があり、通常は頻繁に血液を検査することになる。
パテル教授は、使いやすい簡 …