ジップライン(Zipline)は2年前、ルワンダの遠隔医療センターに血液や医薬品を空輸する全国規模のドローン宅配システムを作った。そのジップラインがこのほど、世界最速だという商用宅配ドローンを開発した。最高速度が時速128キロメートル(80マイルにほんのわずかに満たない)のドローンである。
ジップラインは、前モデルよりも高速でメンテナンス性に優れた新型の固定翼空中ロボットを投入することで、多くの大手企業が関心を示しているドローン配送産業を勝ち抜きたい考えだ。アマゾンは英国などで数年前から「プライム・エアー(Prime Air)」と呼ぶドローン宅配サービスを試験しており、アルファベット(グーグル)傘下の秘密研究所であるXの「プロジェクト・ウィング(Project Wing)」はオーストラリアにおけるパイロット・プロジェクトで医薬品やブリトーを配達している。
こうした宅配ドローンの事業化を目指す企業は、まもなく米国でも試験ができるようになる。米国政府は5月から、有視界外飛行(Beyond Visual Line of Sight:BVLOS)を伴うドローン・サービスの試験を希望する民間ドローン運航業者 …