バークレー市のICOは自治体の資金調達を変えるか?
コネクティビティ

Berkeley, California, is considering an ICO unlike any other バークレー市のICOは
地方自治体の資金調達を
変えるのか?

バークレー市は、自治体公債を発行して資金調達するのに、ブロックチェーン技術を利用することを検討している。現在の公債発行の仕組みは、複雑になり過ぎて発行にコストと時間がかかることと、小規模な資金調達がしにくいことなどが理由だ。 by Mike Orcutt2018.03.27

ベネズエラも実施している。エストニアでも。そして今、カリフォルニア州バークレー市は、自治体が後援するICO(新規暗号通貨公開)を検討している。だが、この取り組みは、昨年あたりに暗号世界を席巻したICOの熱狂や、石油産業で成り立つ州が困難な経済状態を救うために実施する起死回生の一手とは異なるものだ。

バークレー市のベン・バートレット市議会議員は、あらゆる意味でありふれたものでありながら、もし成功すればかなり革命的なことになり得るものを追い求めている。バートレット議員はブロックチェーン技術を使って自治体公債を暗号資産にしたいと考えているのだ。「極めてバークレー的」という言い回しの中で、バートレット議員はこのコンセプトを「イニシャル・コミュニティ・オファリング(ICO)」と呼ぶ。

バートレット議員のアイデアは、ブロックチェーンで動作するコンピューター・プログラムであり、新規暗号通貨公開の隆盛に貢献した「スマート・コントラクト」を使う。株式や債券を含む資産の購入や販売、取引の安全な成立にスマート・コントラクトが使えるのではないかとの考えに基づくものだ。 都市にとって自治体公債は、新しい学校や病院の建設、道路の補修、下水設備の更新などあらゆる種類のプロジェク …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。