本物のポルシェが家の前に停まっていなくても、今やスマホを使って拡張現実(AR)でバーチャル・ポルシェをポイッと出現させて、そのポルシェでかっ飛ばす疑似体験ができる。
そんな体験を実現するのが、グーグルのソフトウェア・ツールセット「ARコア(ARCore)」だ。ARコアを使えば、デジタル画像をモバイル機器のカメラを通した現実世界に重ね合わせるARアプリを容易に開発できるようになる。グーグルはこれまでARコアを一部の開発者向けにだけ提供していたが、2月23日、今後すべての開発者に公開すると発表した。
アップルとフェイスブックの両社は昨年、AR開発者向けのツールを発売した。居間でバーチャルの家具の配置替えをしたり、空中を浮遊するようなゲームをしたりするiPhoneアプリが現在出回っている。 しかしAndroid搭載スマホ市場の巨大さによって、開発者たちはモバイルARにこれまで不足していたものにようやく気づこうとしている。モバイルARが今、必要としているのは、誰もが飛びつきたくなるキラー・アプリなのだ。
最も有望なアプリはこれまでゲーム界に現れている。調査会社のセンサータワー(Sensor Tower)よると、アップルのARツールセット「ARキット(ARKit)」で構築されている …