歴史に残るパリ協定の崇高な目標は、地球の気温が2 °C上昇するのを食い止めることであった。しかし、世界がその目標を達成する可能性はますます低くくなっているようだ(「地球温暖化の最悪シナリオの現実性が高まる、米研究所が検証」を参照)。
いくつかの研究によると、すべての国が誓約通りに温室効果ガスの排出量を低減させたとしても(このこと自体すでに大いに疑問だが)、全世界の平均気温は今世紀中に3 °C近くも上昇する見込みだという。
その差1 °Cがどんな違いをもたらすのか? それは大きな違いなのだ。史上かつてない激しい熱波や豪雨、干ばつの発生率が、地球上の非常に広範な地域で3倍から5倍となる。そのような研究結果が2月14日付けのサイエンス・アドバンス誌(Science Advances)に掲載された。
昨年は米国において、異常なハリケーンや山火事の被害が目立った。より激しい異常気象災害が、以前よりも頻繁に発生し、死 …