今回の出来事は「ロングアイランド・アイスティー」が「ロング・ブロックチェーン」に名前を変えたという話ではない(日本版編注:昨年、飲料会社のロングアイランド・アイスティーがロング・ブロックチェーンと企業名を変更したら株価が急上昇した出来事があった)。メッセージング・サービスを提供する企業であるテレグラムは、20億ドル規模の新規暗号通貨公開(ICO)を計画しており、今月実施する予定だ。これによってテレグラムは単に株価の急騰を期待しているのではない。20億ドルの金額に興味をひかれないとしても、この計画に隠れた野望を考えてみるといい。テレグラムは同社の暗号通貨を購入する投資家に対して、ブロックチェーン分野で最も厄介な問題のいくつかを解決すると約束しているのだ。
ICOの分野はすでに熱狂に包まれており、テレグラムはその中でかつてないほどの高値を付けようとしている。他の多くの企業は暗号通貨による資金集めのラウンドで9桁の資金調達を記録しており、その中の1つであるイオス(EOS)は、10億ドルをはるかに超えるペースである。こうした投資のすべては、いまだ存在しないブロックチェーン・システムに対する、ほとんど夢のようなものを当てにしている。
だが、テレグラムのICOを取り巻く投資家の興奮はさらに実体に欠けているかもしれない。テレグラムが提供 …