遺伝子編集ツール「クリスパー(CRISPR)」を人体で試す、米国で初の臨床試験の準備が整った。命を脅かすがんと、DNA切断手法で戦おうというのだ。
臨床試験のデータベース・サイトに1月15日に登録された計画によると、ペンシルベニア大学の医師は、クリスパーを使って人間の免疫細胞を編集して、腕の立つ「がんキラー」にしてしまう計画を立てている。
研究は3つの異なるタイプのがん(多発性骨髄腫、肉腫、黒色腫)に侵されている18人までの患者を対象とする。類似の研究が進められている中国以外で、クリスパーを医療に用いる初めての試みとなる。
米国立衛生研究所の諮問グループは2016年6月に、ペンシルベニア大学の研究者に臨床試験の許可を出していた(「First Human Test of CRISPR Proposed」を参照)。しかし、実際に試験が実施されるのかどうかはわかっていなかった。
ペンシルベニア大学医学部のスポークスパーソンは、「臨床 …