先だって明らかになったコンピューター・チップの二つの重大な脆弱性を修正するため、複数のテック企業が不休で作業を続けている。「メルトダウン(Meltdown)」と「スペクター(Spectre)」と名付けられたこれらの脆弱性を使うと、ハッカーはデバイス上で稼働する悪意あるアプリを利用してコンピューターのコア・メモリーからパスワードや暗号鍵などの機密情報を入手できる。
影響を受けるチップはどれだけ存在するのだろうか? はっきりした数字を示すことは難しい。しかし、これまでにテック企業が発表した情報やチップ業界のアナリストの見積もりによれば、現在使用されているコンピュータ、タブレット、および携帯電話に搭載されている少なくとも30億個のチップがスペクターの攻撃に対する脆弱性を持っていると思われる。2つの脆弱性を合わせると影響範囲はもっと広がる。
アップルによれば、アップル・ウォッチを除くすべてのMacとiOS製品が影響を受けるという。これらのデバイスは10億台程度存在する。グーグルは、グーグルのアンドロイドOSを搭載したガジェットが20億台を超えていると2017年5月に発表している。チップ業界の …