クラウド・コンピューティングはすでに巨大なビジネスであり、競争は厳しい。2017年、ユーザー獲得のためのテック企業の争いは新たな領域へ踏み込んだ。クラウドベースの人工知能(AI)の大規模な導入である。
AIを利用できる大規模システムの構築は、中小企業には手が出せないほど高い費用がかかる。機械学習アルゴリズムの訓練に多くのコンピューティング能力が必要になるのが主な理由だ。そこで、アマゾン、マイクロソフト、グーグルといった企業の登場である。これらの企業は、膨大なコンピューティング・リソースを有しており、400億ドル規模のクラウド・コンピューティング産業で大きなシェアを握っている。こうした企業にとっては、クラウドにAI機能を追加するのは、単に顧客の要望に応え続けるという問題でしかない。顧客は自分たちのソフトウェアに、高い費用対効果で機械学習を組み込むことをますます期待するようになっているのだ。
AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)を擁するアマゾンは、クラウド市場の先頭に立っている。アマゾンは、2017年11 月27日~12月1日にラスベガスで開催したカンファレンス「 …