KADOKAWA Technology Review
×
食のトレーサビリティに
ブロックチェーンを活用、
七面鳥が実験台に
Honeysuckle White
カバーストーリー 無料会員限定
A Blockchain for Turkeys Is More Than a Thanksgiving Gimmick

食のトレーサビリティに
ブロックチェーンを活用、
七面鳥が実験台に

暗号通貨ビットコインの基盤技術であるブロックチェーンを、様々な分野に応用しようとする試みが広がっている。米食品大手のカーギルは、ブロックチェーンを用いて、感謝祭向けの七面鳥の流通を追跡するシステムを開発し、家族経営農家や消費者が利用できるようにした。 by Mike Orcutt2017.11.27

感謝祭で何に感謝すればいいのかわからないって? それなら、ブロックチェーン技術の新しい実験に使われている七面鳥に感謝しようじゃないか。今年の感謝祭の七面鳥は、農場から市場までの流通の追跡にブロックチェーンが使えるかどうかをテストする材料になっている。自分の食べる鳥がどこから来ているか、ブロックチェーンが消費者に教えてくれるのだ。

テストの対象となるのは、今年の感謝祭シーズン中に出回っている、食品大手カーギル(Cargill)のハニーサックル・ホワイトブランドの七面鳥の一部だ。バイヤーは、七面鳥に付けられたタグに書かれたコードをメールで送るか、オンラインでコードを入力することで、七面鳥が出荷された農場を正確に調べられる。カーギルはこの情報をブロックチェーンによって管理している。ブロックチェーンは暗号理論によってセキュリティが確保された台帳で、コンピュータのネットワークによって管理されている。暗号通貨「ビットコイン」の中心人物により発案されたものだ(「Why Bitcoin Could Be Much More than a Currency」を参照)。

今回は小規模な予備試験に過ぎないが、カーギルはブロックチェーンによって社 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. The winners of Innovators under 35 Japan 2024 have been announced MITTRが選ぶ、 日本発U35イノベーター 2024年版
  2. Kids are learning how to make their own little language models 作って学ぶ生成AIモデルの仕組み、MITが子ども向け新アプリ
  3. The race to find new materials with AI needs more data. Meta is giving massive amounts away for free. メタ、材料科学向けの最大規模のデータセットとAIモデルを無償公開
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る