異常なDNAを修復する遺伝子療法は、遺伝性疾患の治療法として、最近ではがんの治療法として発展してきた。しかし、アーカンソー医科大学のエリック・ピーターソン准教授(薬学、毒性学)らは、遺伝子療法の手法によってメタンフェタミンがもたらす高揚感を抑制することで、依存症を治療できるのではないかと考えている。
ピーターソンのチームはまず、抗メタンフェタミン抗体をコードする遺伝子をウイルスベクターへと導入した。次に、このウイルスを体内に導入することによって、体はメタンフェタミン抗体を生産するようになる。この抗体は、血管内を循環しているメタンフェタミンを捕捉することで、メタンフェタミンが脳に移動して愉快な気分を引き起こすことを防ぐ。ピーターソンらがマウスを用いて行なった実験によると、治療効果は8カ月にわたって継続し、脳
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