KADOKAWA Technology Review
×
始めるならこの春から!年間サブスク20%オフのお得な【春割】実施中
米国が「ファーウェイ排除」を求める6つの理由
Getty
ニュース 無料会員限定
The 6 reasons why Huawei gives the US and its allies security nightmares

米国が「ファーウェイ排除」を求める6つの理由

ファーウェイ幹部がカナダで逮捕された事件が波紋を呼んでいる。米国はなぜファーウェイを排除し、日本を含む同盟国に対して圧力をかけているのか? by Martin Giles and Elizabeth Woyke2018.12.11

ファーウェイ(華為)のCFOであり、創業者の娘でもある孟晩舟(メン・ワンツォウ)がカナダで拘束されたことで、米中の緊張が一層高まっている。孟CFOの逮捕は米国の要求に基づくものだが、中国は人権侵害を主張しており、早急な釈放を求めている。

今回の大騒動の裏には、ファーウェイが国際的な安全保障に深刻な脅威をもたらすという恐怖を、西側の情報機関が長きにわたって抱いてきたという背景がある。情報機関は、主に以下の点について懸念を持っている。

ファーウェイは、携帯電話事業者が無線ネットワークの運用に使う基地局やアンテナの世界最大の製造メーカーである。携帯電話網では、送電網や金融市場、交通機関をはじめとする国家の中枢を担うインフラを制御するデータが送受信されている。中国の軍部および情報機関が、ファーウェイ製機器に対して、有事の際に外国の無線ネットワークの性能低下や無力化を招く「バックドア」を仕込むのではないか?と懸念されているのだ。そのため、米国は中国製機器の使用を禁止する方向に動いている。

2010年以降、英国は政府通信本部(GCHQ=情報機関)の関係者をメンバーに含む、特別機関を設けている。ファーウェイ製の機器が配備される前に厳密な検査を実施する専門機関だ。同機関は今年に入り、ファーウェイ製機器が安全保障上の脅威をもたらさないことについて、「限定的な保証しかできない」と警告した。報道によると、同機関はファーウェイのコードの一部がテスト時と実際のネットワーク上で異なる動きをしていることを発見しており、ファーウェイのソフトウェア・サプライヤーには厳格な管理を受けていない企業があると指摘している。

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
  1. Promotion MITTR Emerging Technology Nite #32 Plus 中国AIをテーマに、MITTR「生成AI革命4」開催のご案内
  2. AI companions are the final stage of digital addiction, and lawmakers are taking aim SNS超える中毒性、「AIコンパニオン」に安全対策求める声
  3. What is vibe coding, exactly? バイブコーディングとは何か? AIに「委ねる」プログラミング新手法
  4. Tariffs are bad news for batteries トランプ関税で米電池産業に大打撃、主要部品の大半は中国製
▼Promotion
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る