AIのルール作り主導、カナダとフランスが政府間パネルを発表
カナダとフランスがAIに関する政府間パネルの設立を発表した。広く参加を呼びかけ、人工知能(AI)の倫理問題に関するルールづくりを主導したい考えだ。米国と中国の対立が深まる中、優秀な技術者を多数輩出してきた両国が呼びかける意義は大きい。 by Will Knight2018.12.13
人工知能(AI)開発の主導権をめぐる中国と米国の競争が激化する中、AIの倫理に関する議論の高まりを受け、カナダとフランスがリーダーに名乗りを上げている。
12月始め、G7の加盟国がモントリオールに集結し、AIの影響について話し合った。カナダのジャスティン・トルドー首相とフランスのデジタル担当ムニール・マジュビ副大臣は、「AIに関する政府間パネル(International Panel on Artificial Intelligence)」の創設を発表した。現在、立ち上げ中のこの国際的な連立では、AI技術者や科学者がAIに関するテクノロジーの危険性を評価したうえで、参加国が適切な政策を立てる計画だ。
AIに関するG7のマルチ・ステークホルダー会議の最後に、トルドー首相は、「カナダがAIで世界のリーダーになれば、この分野において今後直面する倫理的な問題を率先して解決する義務も負うことになります」と語った。
トルドー首相とフランスのエマニュエル・マクロン大統領は、今年初めにAIにおいて協力すると発表していたが、詳細はほとんど明かしていなかった。
トルドー首相のスピーチ後、マジュビ副大臣はイン …
- 人気の記事ランキング
-
- The winners of Innovators under 35 Japan 2024 have been announced MITTRが選ぶ、 日本発U35イノベーター 2024年版
- Kids are learning how to make their own little language models 作って学ぶ生成AIモデルの仕組み、MITが子ども向け新アプリ
- AI will add to the e-waste problem. Here’s what we can do about it. 30年までに最大500万トン、生成AIブームで大量の電子廃棄物
- This AI system makes human tutors better at teaching children math 生成AIで個別指導の質向上、教育格差に挑むスタンフォード新ツール