たいていの人は、自分の電話を他人に渡したりはしたくないはずだ。たとえそれが家族だったとしても嫌だろう。だが自分で管理したまま、他人と共有できるとしたらどうだろうか?
こうした問いに対して、カナダのカルガリー大学とウォータールー大学、米国ダートマス大学の研究者が作ったのが、「シェアできるスマホ」のプロトタイプだ。3Dプリンターで製作された1つのケースに3台のスマホが収まっていて、各スマホにはカスタマイズ済みのアンドロイド(Android)OSが搭載されている。3台のスマホのうち1台が親機となって、2台の子機で動くアプリのアクセス権を制御したり、動作を監視したりできる。
2台の子機のうち1台は親機よりも一回り小さな中型サイズ。もう1台は非常に小さなサイズで、ケースから取り出して他人に渡すことができる。映像の通り、中型サイズの子機を取り出そうとするとアイコンのリストが画面に現れ、子機を貸し出す相手に与えるアクセス権を設定できる(特定のアプリの使用だけに制限したり、親機と画面を共有したり、親機にあるアプリをすべて使用可能にしたりできる)。一方の小さな子機には …