7月21日、配車サービスのスタートアップ企業リフトは、独自の自動運転車技術を開発していると発表した。2021年までにほとんどの乗客を自律型移動手段で目的地まで送り届けるという、リフトの壮大な目標につながる戦略だ。
自律自動車は多くが実験段階にあるので、まだ先の話だと思われるかもしれない。しかし、リフトは、2021年になれば自律自動車が大挙して道路を走るようになると語る、数多くの企業の1社に過ぎない。
だから、きっと実現する可能性はある。2021年には間違いなく自動運転車が実現するという楽観的な考え方に便乗して、MITテクノロジーレビューは2021年という魔法の年にどんなテクノロジーの奇跡や節目が待っているのか、検討してみた。
すると、驚きの答えが出た。テック企業や市場調査会社が発表する数々の予測から導き出されたのは、多くの分野で数多くの技術革新が実現するということだ。たとえば、交通機関や運輸方法のさらなる進化、実質現実(VR)の世界で多くの時間を費やす人の増加、培養鶏肉や、もしかしたら男性の避妊などだ。
電気自動車
車の運転に関しては、2021年に実現するのはロボットが運転する自動車という夢物語だけではない。電気自動車の普及が進む年にもなると見込まれている。ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの予測では、2021年に米国で販売される全自動車の4%近くを電動自動車が占め、ヨーロッパでは5%近くになるという。2017年と比べて1〜2%上昇することになる。
電気自動車専業のテスラ以外にも、多数の自動車メーカーがこの成長市場への参入を狙っている。たとえば、ボルボ(Volvo)はすでに自律自動車を2021年までに実用化する計画がある。しかも、2021年までに完全な電気自動車を新しく5車種発売する計画も立てている。ガソリン、ディーゼルといった内燃機関エンジンに別れを告げる試みの一環だ(計画に弾みをつけるため、ボルボは2019年までに全車両に電気モーターを取り付けると発表したが、当初はその多くがハイブリッド車になるだろう)。
もちろん、2008年、大統領候補だったオバマ前大統領が、2015年までに米国の道路 …