ドローン・レーシング・リーグで新型ドローンのレーサーX(Racer X)が時速約300キロという記録的な速度を叩き出した。瞬きでもしたら本当に見失ってしまいそうだ。
レーサーXの開発チームが記録を打ち立てたのは、ニューヨーク州北部にある100メートルのコース。ドラッグレースを何度も実演していた時だ。約794グラムのレーサーXが記録した平均最高速度は時速約263キロで、「電池式の遠隔操作型クアッドコプター(4つの回転翼を備えた回転翼機)による最速の対地速度」となった。過去記録された最高速度は時速約289キロだった。
近づいてくるレーサーXを視認できなくとも、飛行音は確実に耳に入るだろう。レーサーXの小型の回転翼は1分間に最大で4万6000回転するため、無視できないほど甲高い音が発生する。レーサーXのサイズは小さく、高負荷がかかる飛行の際に小さな亀裂が入ることがあるため、レーサーXを開発したチームによれば、初期の試作品は最高速度を記録した際に空中分解したこともあったという。
残念ながら、ドローン・レーシング・リーグの世界選手権イベントにはドローンはレーサーXは出場しない。その代わり、最高時速約145キロを記録しているレーサー3(Racer 3)を使う予定だ。レーサー3はレーサーXよりも遅いが、レース中の進路変更では、高速では危険となるレーサーXよりも有利だろう。
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