障害物をぴょんぴょん飛び越える新型パルクール・ロボ
知性を宿す機械

This Parkour Robot Easily Bounces Its Way Over Obstacles 障害物をぴょんぴょん飛び越える新型パルクール・ロボ

3軸の姿勢制御が加わったサルトは、コンピューターからの指示で自由に動くことができる。運動能力は抜群だ。 by Jamie Condliffe2017.07.06
https://www.technologyreview.jp/wp-content/uploads/sites/2/2017/06/flippybot.mp4?_=1

カリフォルニア大学バークレー校の研究者は、パルクール・ロボットの改良版を開発した。新しくなったロボットを見れば、どんなランナーもうらやましくなるはずだ。

2016年末、ダンカン・ホールデン研究員が発明したロボット、サルト(Salto)を紹介した。サルトはすばらしい運動能力を持ったロボットだ。重さは数十グラムほどで、高さが数センチほどのサルトは、低く屈んで体をバネのようにして高く飛び上がり、壁で跳ね返って連続でジャンプができる。

サルトの唯一の問題は、空中での姿勢を制御する回転式の姿勢制御装置が1軸分(左右方向)しかないため、前後にしか動けないことだ。他の2軸(前後方向と上下方向)のバランスが崩れると姿勢が制御できなくなるため、一度に数回しかジャンプできなかった。

しかし、IEEE スペクトラムの記事によると、サルトの改良版となるサルト-1Pが完成したようだ。改良版のサルトには、ドローンのプロペラのような姿勢制御装置が2つ付け加えられている。このため、空中で左右方向だけでなく前後方向と上下方向の3軸で姿勢が制御でき、前後だけでなく左右にも動くことができる。また、改良前よりも低く屈むことができるので、より遠くまで飛ぶことができる。注目すべきは、サルトの動きはコンピューターによって無線で操作できることだ。

こういった改善点が加えられた成果は、上の映像で見ることができる。今や、サルト-1Pは何度でも繰り返し前後に飛び跳ねることができるし、部屋全体を前後左右に移動することもできる。さらには、ブロックや傾斜面などの障害物を横切ることもできるのだ。

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