https://youtu.be/i6K3GI2_EgU
カリフォルニア大学バークレー校の明るく鮮やかな研究室の中では、一見すると平凡なロボットが、不格好で不定形な物体をつまみ上げるワザを磨いている。驚くべきことに、バーチャルの物体で訓練されたロボットは、現実の物体をとてもしっかりと掴んでいた。
このロボットは、3次元形状と適切な掴み方の膨大なデータセットを学習して、さまざまなモノをどう掴めばがいいかを習得している。カリフォルニア大学バークレー校の研究者は、既製品の3Dセンサーと標準的なロボット・アームに接続された大規模な深層学習ニューラル・ネットワークに大量の画像を登録した。新しい物体が3Dセンサーの前に置かれると、ロボットの深層学習システムはすぐさまアームがどのように掴むべきかを判別する。
新しいロボットはこれまで開発されたものよりはるかに優れている。実験では、ロボットが物体を掴めると50%以上確信できれば、98%の確率で持ち上げて落とすことなく振り回すことができた。ロボットが物体を認識できないときは、より適した掴み方を判別するために物体を小突く。すると、99%の確率で物体を掴み、振り回すことに成功した。これまでの方法よりも著しい進歩だと、研究者は言う。
この研究は、クラウドを通じて情報にアクセスするロボットの能力と、ロボット学習を組み合わせた新しいアプローチだ。工場や倉庫内のロボットの能力を進歩させ、病院や家庭といった新しい環境でもロボットを効果的に使えるようになるかもしれない(「10 Breakthrough Technologies 2016: Robots That Teach Each Other」参照)。研究成果は、7月に開催される主要なロボット学会に論文が掲載される予定だ。
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