近年、テック企業と投資家は、人工知能(AI)に資金を注ぎ込んできた。その多くはチップ・メーカーのエヌビディアへと流れ込んでいる。エヌビディアが機械学習アルゴリズム用にカスタマイズしたハードウェアを作り始め、自律自動車のような使用事例が現れると、エヌビディアの収益は上昇した。カリフォルニア州サンノゼで、2017年5月10日から開かれたエヌビディアの年次開発者会議で、ジェン・スン・フアン最高経営責任者(CEO)は機械学習革命がどのように始まっているかをMITテクノロジーレビューに語った。
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——エヌビディアはテック企業が機械学習への投資を爆発的に増加させたことで利益を得ました。機械学習の用途は現在のような急成長を続けられるでしょうか?
今は非常に初期の段階です。現在、世界中の企業や産業で使われているコンピューター・プログラムで、AIを使ったものはほとんどありません。AIはインターネット・サービス企業、特にそのうちの2〜3社では、かなり普及しています。ですが、多くのテック業界やその他の産業の企業が追い付こうとしています。ソフトウェアは世界を飲み込んでいきますが、AIはソフトウェアを飲み込むでしょう。
——次に機械学習で変わるのはどの産業でしょうか?
1つは自動車産業です。世界の自動車会社、トップ10がこの会議に参加しています。2番目は医療で、社会への影響は非常に大きなものになります。医療情報は複雑で構造化されていませんが、今ではコンピューターがそれを理解できるようになり、医師の診断と予測を補強しています。
——機械学習を診断に適用した最近の研究結果は目覚ましいものがあります(「人工知能眼科医は、機械学習で医学を一変させる」参照)。ですが規制当局が、こうした新しい種類のシステムをどのように試験し承認するかは定かではありません。
人の命について話すとき、いつも規制の問題があります。ですが、10倍、いや1000倍も優れた結果が得られる技術の影響は無視できません。合理的に考えられる …