生命維持の根源的欲求である「食」が、いま大きな転換点を迎えている。人類はこれまで、品種改良や化学肥料の活用など、さまざまな技術革新によって食糧増産を実現してきた。だが、世界人口の増加や気候変動、紛争による供給網の混乱など、食を取り巻く状況は厳しさを増している。効率性と生産性の追求は、植物の多様性の喪失や農薬耐性を持つ「スーパー雑草」の出現など、新たな課題も生み出してきた。伝統的な作物の再評価から最先端の生物工学まで、食とテクノロジーの関係を多角的に探り、未来に何を食べるのか考えてみたい。
MITテクノロジーレビュー[日本版]eムック Vol.70 / 2025.02
特集:「食」の大転換 未来に何を食べるか
- 作物改良、新時代へ 遺伝子編集で「第二の緑の革命」
- 「忘れられた作物」に光、アフリカ食糧危機を救う多様性
- 大豆・昆虫の次は微生物、空気からタンパク質を作る
- 最強の生存者「雑草」が農地を覆い尽くすまで
- 荒野を開拓する科学者たち 人類移住のカギ握る「火星農業」
U35 イノベーターの軌跡#22
- 戴 岑容(NEC ビジュアルインテリジェンス研究所)
衛星画像解析で災害時の「鳥の目」をつくるAI研究者
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- 「ファクトチェック廃止」 ザッカーバーグ発言を検証する
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