筆者にとって、スマホはいろんな意味でデジタル版「安心毛布」(子どもが持っていると安心する毛布を"security blanket"という)だ。朝起きると光を放つスマホの画面を手元に引き寄せ、それから一日中スマホを握りしめ、夜になれば、十分に充電されるようにスマホを寝かしつける。
スマホ依存で、スマホがないと不安になるほどだ。
一方で、スマホ依存を束縛のように感じることもあり、スマホで常につながっている状態から抜け出したいと本当に思う時がある。こんな困った状態に陥っているのは筆者ひとりではない。そこでいくつかの企業は滑らかな見た目の「低機能電話」を考案し、スマホから離れて休息を取ることを勧めている。
「ライト・フォン(Light Phone)」もそんな低機能電話の一種、薄い小型電話だ。ライト・フォンを使えば、自分にかかってくる電話をひとつも取り逃すことなく、スマホから解放される。普段使っているスマホの電話番号に誰かが電話すると、着信はクラウド経由でライト・フォンに転送される。また、ライト・フォンから電話をかける場合、同じ仕組みで相手からはスマホの番号からかけているように見える。キックスターターのプロジェクトとして始まってから2年、クレジットカード大のサイズの電話として、4月から市販予定で、価格は150ドル、月額料金は5ドルだ。
ライト・フォンは独自のSIMカードを挿して使うので、近くで自分のスマホを動作させておく必要(iPhoneのWi-Fi Callingとは異なる)はない。ライト・フォンは電源ボタンを押すと数字パッドと一列のディスプレイが光るが、そうでなければ薄いプラスチック板にしか見えない。
実際、ライト・フォンは最 …