エレクトリック・ハイドロジェン(Electric Hydrogen)は、大量のグリーン水素の生成をより簡単かつ安価にする製造手法を開発しようと努力している。水素は、輸送部門で使用される化石燃料の有望な代替燃料として、そして、鉄鋼、肥料、メタノールなどを生産する際の原料として注目が集まっている。
しかし、これまでの水素製造はかなり汚れたものだった。水素の大半は天然ガスから製造されており、その際に地球を温暖化させる温室効果ガスを大量に排出する。水素は、電解槽(電気を使って水分子を水素と酸素に分解する装置)でも生成できる。しかし、ほとんどの電解槽は小さくて高価であり、多くのエネルギーと水を消費する。さらに、電解槽が依存する電力網は通常、クリーン・エネルギーを主な電力供給源とはしていない。
エレクトリック・ハイドロジェンは、現在の標準的な電解槽の約10倍の容量を持ちながら、より低コストで効率的な装置を開発することで、こうした問題に対処したいと考えている。
エレクトリック・ハイドロジェンはすでに、カリフォルニア州で2つの電解槽製造施設を稼働させている。1つは、サン・カルロスの1メガワット電解槽工場、もう1つは、サンノゼの10メガワット電解槽工場だ。4月にはマサチューセッツ州デベンズにも電解槽製造工場を開設し、100メガワット電解槽の最初の製品ラインを生産する予 …