衛星データが後押しするアフリカ農業の近代化、収量2倍も実現
農業の近代化の遅れが指摘されていたアフリカで、人工衛星が取得したデータを利用して作物の育成を管理し、収穫量を増やそうとする農家が増えてきている。 by Orji Sunday2024.09.02
- この記事の3つのポイント
-
- 衛星画像とデータを活用した精密農業により作物の健康状態を把握できる
- ナイジェリアなどの農家は衛星データを基に農作業の意思決定を行っている
- 気候変動による不作のリスクを回避し収量を大幅に改善することに成功した
昨年、収穫期が近づくにつれ、オラボクンデ・トペは不愉快な驚きに見舞われた。
ナイジェリアのイバダンにあるトペの70万平方メートルのキャッサバ農園では、発育の良い場所もあったが、かなりの区画で作物が青白くカラカラに乾いていたのだ。雨季が予想外に早く終わった影響だ。キャッサバの茎は水に飢え、藁のように枯れていた。
「本当にひどい経験でした」とトペは言い、損失額は5000万ナイラ(3万2000ドル)以上と見積もった。「私たちは奇跡が起こることを祈っていました。しかし、残念ながら手遅れでした」 。
次の植え付けシーズンが近づくと、トペのチームは、再び大きな損失を出さないようにするために、さまざまな方法を検討した。そして、精密農業用の衛星画像とデータを提供する、カリフォルニア州のEOSデータ・アナリティクス(EOS Data Analytics)の力を借りることにした。EOSデータ・アナリティクスは、植物の樹冠を透過する近赤外線域の波長を含む光を利用して、水分レベルやクロロフィル含有量など、さまざまなデータを測定している。
EOSのモデルとアルゴリズムは、オンライン・プラットフォームを通じて毎週、作物の健康状態に関する洞察を提供する。農家はこの情報に基づいて、植え付け時期、除草剤の使用量、肥料の使用、除草、灌漑のスケジュールなどの決定を下すことができる。
EOSが2015年に立ち上がった当初、同社は主に複数の衛星、特に欧州連合(EU)の「センティネル2(Sentinel-2)」が撮影した画像に頼っていた。しかし、EOSで営業チームの責任者を務めるエフヘニー・マルチェンコによると、センティネル2の解像度(分解能)は10メ …
- 人気の記事ランキング
-
- This company claims a battery breakthrough. Now they need to prove it. すべてのパラメーターが矛盾——「出来すぎ」全固体電池は本物か?
- OpenAI’s “compromise” with the Pentagon is what Anthropic feared アンソロピック排除の裏で進んだオープンAIの軍事契約、その代償は
- AI is rewiring how the world’s best Go players think 「アルファ碁」から10年、 AIは囲碁から 創造性を奪ったのか
- How uncrewed narco subs could transform the Colombian drug trade 中には誰もいなかった—— コカイン密輸組織が作った 「自律潜水ドローン」の脅威