男か女か——これまで二元的に語られてきたジェンダーと性(セックス)をめぐる問題はどう変わったのか。それが今回のテーマだ。社会に大きな影響力を持ちながらもジェンダー差別が横行していたテック業界にようやく変化の兆しが訪れ、医学界ではかつて考慮されていなかった生物学的な性差に目を向ける動きが注目されるようになった。一方で、不確かな科学論文が反トランス運動に利用されるなど、科学やテクノロジーが社会に新たな制約をもたらす側面も存在する。ジェンダーと性の現在を、さまざまな角度から考える記事をまとめた。
MITテクノロジーレビュー[日本版]eムック Vol.55 / 2023.11
特集:ジェンダーと性 変わる境界線
- 見落とされてきた「性差」 男女の違いは病気や治療に影響
- 出生前診断で性染色体異常、親はその時どう行動するか
- アニー・リュー 生殖労働の本質を暴くアーティスト
- トランスジェンダー伝染説 疑惑の科学はいかに利用されたか
- 「世界を変える」テック企業がジェンダー問題で変われない理由
U35 イノベーターの軌跡#07
- 笹谷拓也(東京大学)
Wi-Fiのような給電技術と「その先」を探る研究者
News & Trends
- 狙うは100m世界新記録、短距離走向けロボット外骨格
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Opinion
- マーク・ザッカーバーグ寄稿:AIバーチャル細胞で目指す「病気のない世界」
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