KADOKAWA Technology Review
×
Innovators Under 35 Japan 2026 候補者募集開始!
フェイスブックとインスタのデータを研究者に提供、透明性向上へ
Stephanie Arnett/MITTR | Envato
倫理/政策 無料会員限定
Meta responds to calls for greater transparency with a new research database

フェイスブックとインスタのデータを研究者に提供、透明性向上へ

ソーシャルメディアが社会に与える影響については、まだ不明な点が多い。メタは自社のプラットフォームの透明性を向上させるために、公開データにAPI経由でアクセスできる新しいツールを研究者に提供すると発表した。 by Tate Ryan-Mosley2023.11.27

メタ(Meta)は11月21日、「メタ・コンテンツ・ライブラリ&API(Meta Content Library and API)」と呼ばれる、透明性を向上させる新たなツールを提供することを発表した。同社のプラットフォーム上で何が起こっているのか、より包括的に把握できるようにする取り組みで、ツールを利用することで研究者がフェイスブックとインスタグラムの公開データにアクセスできるようになる。

この動きは、ソーシャルメディア企業が、自社製品の仕組み、特にレコメンド・アルゴリズムとその影響について透明性を高めるよう求める、世間と規制当局からの圧力を受けている中で起こった。学術研究者らは、メタをはじめとするソーシャルメディア・プラットフォームのデータへのアクセスの改善を、長年にわたって求めてきた。今回の新しいライブラリは、メタのプラットフォームで何が起こっているか、そしてメタの製品がオンラインの会話、政治、社会全体に与える影響についての可視性を高めるための一歩となるだろう。

メタの国際問題担当社長であるニック・クレッグはインタビューで、このツールはさまざまな方法で「フェイスブックやインスタグラム全体で公開されているコンテンツに対し、メタがこれまで構築したものの中で最も包括的なアクセスを提供する」点で、「本当に極めて重要」なものだと述べた。クレッグ担当社長が11月21日のブログ投稿で述べているように、このコンテンツ・ライブラリは、メタが新しい規制要件、データ共有と透明性のコンプライアンス義務を満たすのにも役立つとのことだ。

ライブラリと関連APIは、数カ月前にベータ版として初めてリリースされた。研究者はこれらを利用することで、フェイスブックのページ、投稿、グループ、イベント、インスタグラムのクリエイターやビジネスアカウント、また関連するリアクション、シェア、コメント、投稿の閲覧数などのデータにほぼリアルタイムでアクセスできるようになる。こうしたデータはすべて公開されているもので、フェイスブック上で誰でも公開された投稿、反応、コメントを見ることができるが、新しいライブラリを使うことで、研究者はこれらのコンテンツを大規模に検索して分析することが容易になる。

メタによると、ユーザーのプライバシーを保護するため、データにはバーチャルな「クリーンルーム」を介してのみアクセス可能で、ダウンロードはできないという。アクセスは承認された研究者に限定され、独立した第三者機関を通じて申請する必要がある。

新しいライブラリ・ツールに加えて、メタはソーシャルネットワークと経済モビリティの関係に関する2022年からの研究を拡大するための、新しいパートナーシップを発表した。

これらの発表は、メタが「責任あるAIチーム」を解散して研究者を組織の他の部門に分散させるとジ・インフォメーションが報じ …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
  2. Promotion Hirosima Special Issue has now arrived 特別編集版『ポスト都市時代の社会デザイン 社会実装都市 ひろしま』発行のお知らせ
  3. It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る