量子コンピューターをめぐる開発競争が加速している。昨年には楽天も出資する量子コンピューター企業が256キュービットの記録達成を発表したり、上場や大規模な資金調達が相次いだりと、ベンチャー企業の動きも目立ってきた。一方で量子コンピューターをめぐっては、常に「誇大広告」への批判や懸念もつきまとう。
今週のオーディオ・ムック(β)は、量子コンピューター開発の最新動向を伝える記事2本と、著名物理学者が展開する誇大広告批判についても紹介する。
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MITテクノロジーレビューは毎週、旬のテーマを設定し、編集部がピックアップした記事を「オーディオ・ムック(β)」として音声化してお届けします。家事や運動をしながら、通勤しながら、手がふさがっていても記事が読める「聴く」MITテクノロジーレビューをお楽しみください。
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今週の収録記事
熱狂に沸く量子コンピューターが抱える「誇大広告」の功罪
量子コンピューティングのスタートアップが大流行しているが、近い将来に実用的なものを生み出せるのだろうか? メリーランド大学カレッジパーク校の物理学者であるサンカル・ダス・サルマ教授は、量子コンピューターが抱える誇大広告の問題に懸念を示す。
武田俊太郎:日本発の技術で光量子コンピューターの道を開く研究者
汎用性と拡張性を兼ね備えた独自のループ構造を持つ光量子プロセッサーで、大規模な光量子コンピューター実現に挑戦しているのが、東京大学の武田俊太郎准教授だ。その画期的な発想に至った背景とは。
楽天も出資する量子コンピューター企業、256キュービットの新記録
ハーバード大とMITの物理学者が創業し、楽天も出資するスタートアップ企業「キュエラ・コンピューティング(QuEra Computing)」が、256キュービットの量子シミュレーターを開発した。量子論に基づく材料や力学のシミュレーションのほか、NP完全問題を解く量子アルゴリズムの構築にも取り組んでいる。