国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が4月4日に発表した報告書は、温室効果ガス排出量の実質ゼロ達成には二酸化炭素の除去が不可欠だと指摘している。二酸化炭素の排出量を減らすだけでなく、すでに排出された二酸化炭素を取り除く必要があるということだ。こうした流れを受けて、近年では二酸化炭素の回収・貯留装置の開発や事業化を目指すベンチャー企業への投資も加速している。
今週のオーディオ・ムック(β)は、高まる二酸化炭素除去の必要性とそれを実現するテクノロジー、課題を追った。
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今週の収録記事
温暖化対策に炭素除去は「不可欠」、国連IPCC報告書が指摘
2℃の気温上昇を防ぐためには、温室効果ガスの大幅な排出削減だけではもはや間に合わない。二酸化炭素の除去も必要不可欠だと国連の最新報告書は指摘する。
農家のごみを宝の山に、 BECCSの事業化に挑む 米スタートアップ
米ローレンス・リバモア国立研究所の科学者たちが立ち上げたスタートアップ企業が、カリフォルニア州に新しい燃料製造プラントを計画している。農業廃棄物の山から水素を作り出して、二酸化炭素を地中に貯留する施設は商業的に成立するか。
スタートアップ投資ファンドも登場、「炭素除去」産業勃興の兆し
「二酸化炭素の除去」を手掛けるスタートアップ企業に特化した投資ファンドが米国で立ち上がった。同分野にはマイクロソフトやアルファベットなども資金を投じており、新分野への関心が急速に高まっていることを示している。