ドイツ在住の「完全閉じ込め症候群」の男性が、脳に埋め込まれた装置を使ったコミュニケーションに成功した。完全な麻痺状態にある人が、完全な文章を伝えられるようになったのは世界初だという。こうした「脳コンピューター・インターフェイス(BCI)」技術に関心を寄せているのは、医療関係者だけではない。テスラの創業者であるイーロン・マスクやメタ(フェイスブック)など、投資家や巨大テック企業も巨額を投じてBCIの研究開発を進めている。その狙いは何か?
今週のオーディオ・ムック(β)は、世界を驚かせた医療向けBCIの最新事例と、テック業界が注目する一般向けBCIの現状と今後の可能性をお伝えする。
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今週の収録記事
「とても楽だよ」脳インターフェイスで意思を伝えた全身麻痺患者
意識はあるが全身麻痺状態にある男性が、脳に取り付けた電極を使って文章でコミュニケーションを取ることに成功した。男性はスープやビールを注文し、家族と息子について話すことさえできるようになった。世界初の快挙だ。
イーロン・マスク参戦で バブル化したBMI研究、 脳がマウスになる日は来るか 前編/後編
数年前のイーロン・マスクらの参入をきっかけに、脳機械インタフェース(BMI)分野の研究開発に資金提供が相次いでいる。事故や病気で身体が麻痺した患者向けの研究が主だが、巨額資金が動く背景には次世代コンピューター・インターフェイス実現への期待がある。