ミネアポリス市警、SNS裏アカで黒人を監視していた
コネクティビティ

Minneapolis police used fake social media profiles to surveil Black people ミネアポリス市警、SNS裏アカで黒人を監視していた

ミネアポリス市警察による人種差別的取り締まりの実態を明らかにした報告書が発表された。同報告書によると、同市警察は非白人に対して、白人に対するよりも暴力的な取り締まりをしたり、ソーシャルメディアで不当な監視をしたりしている。 by Sam Richards2022.05.10

ミネソタ州人権局は4月27日、ミネアポリス市警察が人種差別的な取り締まりを習慣的に実施し、公民権法に違反したとして批判する報告書を発表した。この報告書は2年間の調査の結果として出されたもので、警察が有色人種に対し、白人よりもはるかに高い割合で停止命令、捜索、逮捕、武力行使をしていること、犯罪の疑いのない黒人個人、組織、政治家を、ソーシャルメディアを使って密かに監視していることを指摘した。さらに、武力行使など不正行為の告発を受けた警官に対する捜査や処分が、立ち消えになっている様子も明らかにした。

この結果は、MITテクノロジーレビューによるミネソタ州の司法当局に対する調査と一致する。同調査は、ジョージ・フロイド殺害事件が起こった後、活動家を狙った広範な監視ネットワークが張り巡らされたことを明らかにした。

ミネソタ州人権局の報告書は、ミネアポリス市と同市警察がミネソタ州人権法に違反したことを示す相当な根拠を立証した。今後、同人権局はミネアポリス市当局と協力して同意判決を進める。この手続きでは、同州の裁判所が執行する「具体的な変更事項とその実施スケジュール」が求められる。

深刻な格差

72ページの報告書は、ミネアポリス市警察が「人種差別的な取り締まりを習慣的に実施している」という記述から始まる。調査員は、およそ「ボディカメラの映像700時間分と、約48万ページの市およびミネアポリス市警察の文書」を調査した。報告書は、似た状況におけるミネアポリスの白人と非白人の結果を比較した統計分析に基づいている。

「2010年以降、ミネアポリス市警察の警官が殺害した14人のうち、13人が有色人種または先住民族だった」と報告書には記載されている。「有色人種と先住民族はミネアポリスの全人口の約42%だが、2010年1月1日から2022年2月2日までに同市警察の警官の関与によって死んだ人の93%を占めている」。

化学的な護身装備やその他の「殺傷力の低い」武器の使用状況にも、明らかな人種格差が見られる。ミネアポリス市警察の警官は、白人よりも黒人に対して高い割合で催涙スプレーを使用している。報告書は次のように指摘している。「黒人が関わった武力行使事件の25.1%で警官が化学的刺激物を使用したことが記録されている。対照的に、似た状況の武力行使事件で白人がかかわっていた場合、ミネアポリス市警察の警官が化学刺激物を使用したのは18.2%である」。全体としては、「2010年1月1日から2020年12月31日までの間に記録された同市警察の警官 …

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