7月20日の朝に発射されたロケットに搭乗したブルーオリジン(Blue Origin)の創業者ジェフ・ベゾスと3人の民間人は、青い空がどんどん暗くなっていくのを目撃した。そのときまさに、再利用可能なロケットとカプセルで構成される同社のシステム「 ニューシェパード(New Shepard)」は、地球の大気圏と宇宙空間との境界である「カーマンライン」を超えようとしていた。
米国東部時間の同日午前9時25分頃、 ベゾスをはじめとする乗組員は地球に無事帰還し、ブルーオリジン初の有人弾道飛行が成功裏に終了した。料金を支払った顧客に商業宇宙旅行を提供するという同社の試みにおいて、大きな一歩が刻まれた瞬間だ。
一方、宇宙旅行のライバル企業であるヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic)は7月11日に、宇宙飛行機「スペースシップ2(Spaceship 2)」で同社の創業者、リチャード・ブランソンを宇宙へ送った。ブランソンと比較すると、ベゾスの旅には垂直方向の発射やパラシュート、軟着陸といった要素があり、米国航空宇宙局(NASA)のミッションをより強く彷彿させる。
フロリダ・スペース・インスティテュート(Florida Space Institute)のラモン・ルーゴII …