ボストン・ダイナミクス、恐怖の倉庫ロボを投資家向けに公開
ボストン・ダイナミクスが開発中の二足滑走ロボは、車輪で倉庫内を駆け巡ることを想定していそうだ。創業者が「悪夢へといざなうロボット」と呼ぶとおり、こんなモノに出くわしたら心臓が止まるだろう。 by Jamie Condliffe2017.02.02
グーグルの子会社ボストン・ダイナミクスは、開発中の新型ロボット「ハンドル(Handle)」のビデオを公開した。従来機と異なり、ハンドルは歩かない。回転するのだ。
ギズモードの記事によれば、ハンドルはボストン・ダイナミクスの創業者マーク・レイバートCEOによる投資家向け説明会で発表された。ボストン・ダイナミクスは正式には発表していないが、ある出席者が YouTubeに自分の撮影動画を投稿して明らかになった。
ボストン・ダイナミクス製の従来機は、 二足または 四足で移動する。しかし、ハンドルには2本の足の先に車輪がついており、2輪で直立までする。ボストン・ダイナミクスが、複雑な制御機構を実現した証だ。説明会でレイバートCEOは、ロボットはバランスを保つために、常に重心を移動させていると述べたという。したがってハンドルは、従来機とは異なり、舗装されていない場所での移動は得意ではない。ただし、この欠点はスピードによって補われるだろう。しかも、ジャンプまできるのだ。
レイバートCEOがハンドルを「悪夢へといざなうロボット」と呼ぶとおり、ボストン・ダイナミクス製の多くの創作物同様、ハンドルにもややおどろおどろしい印象がある。ただし、ボストン・ダイナミクスは有望な用途を思い描いているようだ。映像では、倉庫風の場所で、さまざま重いモノを扱う場面がある。であれば、舗装されていない場所での移動が得意でなくても構わない。平らなコンクリートの床を滑走し、移動中に高い棚にまで手を伸ばせる。おそらく、作業中に人をギョッとさせることもあるだろう。
(関連記事:Gizmodo, “人型ロボットが、足場を確認して歩行できるようになった,” “The Latest Boston Dynamics Creation Escapes the Lab, Roams the Snowy Woods,” “The Robots Running This Way”)
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クレジット | Image courtesy of Steve Jurvetson |
- ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
- MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。