トランプ政権が米国エネルギー省(DOE)の多くの計画の資金を打ち切るか、大幅カットするつもりと報じられる中、クリーンエネルギーの研究者は持続可能なテクノロジーの発展を妨げる恐れのある政府の投資削減に身構えている。
現段階では、トランプ政権がどの再生可能エネルギーを標的にして、どの程度を削減するつもりなのかは誰にも(もしかすると政権内部でも)確証がない。しかし大幅に予算を削減すれば、エネルギーや気候の研究に多大な影響があり、最終的には雇用の創出には逆効果で、温室効果ガスの削減を停滞させる可能性がある。
エネルギー省の研究所の職員や科学者は、トランプ政権がエネルギー省の規模を大々的に縮小しようとしていると報じたヒル紙の記事によって、1月の初めから特に不安を感じている。当該記事と続報によれば、トランプ政権は2016 年のヘリテージ財団のレポートを元に、さまざまな削減対象の中でも、エネルギー先端研究計画局(ARPA-E)による壮大な目標を掲げたプログラムやエネルギー効率・再生可能エネルギー局(EERE)、「クリーン・コール」等の二酸化炭素の回収・貯蔵の研究に取り組んでいる化石エネルギー局の廃止を求めているのだ。
政府やエネルギー研究者、政策の専門家など、背景事情に詳しい人物によれば、当該記事は最終的な提案については述べておらず、2018年度の予算審議で何が確実に議論となるか、世論を探るために提示される初期目標すら不明なのだ。しかし、ホワイトハウスと共和党議会は、オバマ政権下で着実に成長してきた再生可能エネルギーと環境調査の取り組みを目の敵にして削減するのは確実と見られている。したがって問題は単に、どこに、どれくらい深刻に影響し、そして何が最終的に決まるかだ。
少なくとも、ARPA-EやEERE、生物学・環境研究プログラムによる気候研究が特に狙われやす …