テキサス州のグレッグ・アボット州知事が、米国の郵便投票制度に反対する共和党員の1人として名乗りを上げた。アボット知事は声明で「違法投票」の脅威を理由に、郵便投票の投票用紙を回収する場所を大幅に削減する正当性を主張している。
アボット知事は郵便投票の投票用紙を回収する場所を各郡1カ所に限定するとしており、新型コロナウイルスのパンデミックの中、広範囲に居住する数百万人の有権者が同じ回収場所を利用せざるを得ない状況だ。
アボット知事は、郵便投票の回収場所を減らすことで、セキュリティを強化できると述べている。だが、テキサス州に本拠を置く非営利団体OSET研究所(OSET Institute)の選挙管理専門家であるエディ・ペレスによると、郵便投票に関してはすでに不正を防止するための厳格なルールが存在するという。
「アボット知事の主張には筋が通っていません」。ペレスはそう話す。「有権者が投票用紙を提出する際の手続きには、信頼性を担保するためにさまざまなセキュリティ要件が定められています」。
実際、テキサス州ではさまざまな手順を経なければ投票用紙を提出できない。
「例えば、身分証明書の提示が必要ですし、投票できるのは有権者本人だけです。署名も求められます。これらはすべて、投票用紙の提出の際に正式に指定された投票所で、選挙管理人が立ち会う中で行なわれます。そのどれも、例外はありません」
アボット知事が声明を出す前日には、テキサス州トラヴィス郡(州都オースティンがあり、人口は120万人)の書記官が、ルールの徹底と信頼性確保のために準備する選挙管理人たちの写真を公開している。
https://twitter.com/TravisCoClerk/status/1311 …