アップルとグーグルは、両社の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)濃厚接触通知システムを拡張して、医療当局が専用アプリを独自に作成しなくても利用できるようになると発表した。長時間にわたり濃厚接触した人が新型コロナウイルスの検査で陽性となった場合に、濃厚接触者に対してBluetooth(ブルートゥース)経由で通知する同システムにとって、有意義なアップグレードである。最初のシステムは5月に公開されて以来、米国の6つの州と、少なくとも15カ国で導入されている。メリーランド州、ネバダ州、バージニア州、ワシントンDCが、システムの改良版を利用する最初の契約をするだろうと、アップルとグーグルは電話会議で述べている。
両社の「濃厚接触即時通知システム(Exposure Notifications Express)」が利用できる州または地域では、システムが利用可能であることをユーザーに通知するプロンプトが、iOSまたはアンドロイドの最新版を搭載しているスマホの画面に点滅表示される。iOSのユーザーは、画面をタップするだけで同システムを有効化できるが、アンドロイドのユーザーは引き続きアプリをダウンロードする必要がある。ただし、そのアプリは公衆衛生当局向けにグーグルが自動生成したものである。当局はアップルとグーグルにいくつかの基本情報を提供し、Bluetoothキーと濃厚接触の確認をホストするサーバーをセットアップするだけで済む。
接触追跡アプリに対する興奮が冷め切っている時期に、このシステムの開発は期待を抱かせる。当局がこれらのアプリを簡単にセットアップできるようになれば、一般の人々の利用を促し、感染の連鎖を断ち切るために極めて有用である。しかしながら、接触追跡アプリは、やはり万能薬ではない。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との全面的な戦いのごく一部にすぎず、依然として、手作業による接触追跡、社会的距離、および集団検査の実施が非常に重要となっている。
接触追跡アプリで効果をあげることは可能なのだろうか?可能だと考えている国もある。
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