中国、火星探査機「天問1号」の打ち上げに成功
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China’s Tianwen-1 mission is on its way to Mars 中国、火星探査機「天問1号」の打ち上げに成功

中国は、現地時間7月23日、火星探査機「天問1号」の打ち上げに成功した。同探査機は2021年2月に火星に到達する予定であり、着陸船、探査車、軌道船の3つを同時に火星へ輸送するのは中国が初めてとなる。 by Charlotte Jee2020.07.26

中国は、現地時間7月23日午後0時41分、火星探査機「天問1号」の打ち上げに成功した。着陸船、探査車、軌道船を搭載した同探査機は2021年2月に火星に到達する予定。これら3つすべてを同時に火星へ輸送するのは中国が初めてとなる。着陸に成功すれば中国は、米国に次いで、火星表面に探査車を配置する2番目の国となる。

天問1号は13の科学機器を装備しており、そのうち6つを探査車が輸送し、7つが軌道船に搭載されている。同ミッションに関わる研究チームが7月13日付のネイチャーアストロノミー(Nature Astronomy)の記事で述べたところによると、探査車は火星における広範な地質調査と地形図作成を目的として設計されており、火星の「形態、地質、鉱物、宇宙環境、土壌と水と氷の分布」について調査するという。これらの調査は、火星での人間の生命維持に不可欠な氷の分布についての理解を深めることを目的の一部としている。軌道船は、火星の大気と磁場について、火星での90日間にわたって調査する予定だ。

今回の打ち上げは、日本標準時7月20日のアラブ首長国連邦の火星探査軌道船「ホープ(Hope)」の打ち上げに続くものであり、7月に予定されている3件の火星探査機打ち上げ計画の2番目にあたる。NASAは来週にも火星探査車「パーシビアランス(Perseverance)」を打ち上げる予定だ。地球と火星は26カ月ごとに接近するため、この機会を利用しようとする国々で火星探査機の打ち上げラッシュとなっている。