自動運転車を制御するコンピューターは、オンライン地図やビデオゲームを使うといった驚くべき方法で、実世界に関する有用な知識を得ている。
プリンストン大学の研究者が最近開発したコンピューター・ビジョンによる地図作成システムは、グーグル・ストリート・ビューを調べることで、風景をオープンソースの地図データで提供された情報と比較し、道路の物理的特性に関する有用な情報を収集する。システムは、たとえばグーグルの地図制作用自動車が撮影した画像をもとに、交差点の端がどこにあるかを学習できる。
11日に発表された別の研究では、オープンエア(非営利のAIの基礎研究機関)の研究者が、研究用プラットフォーム「ユニバース」を通じてソフトウェア・エージェントがビデオゲーム「グランド・セフト・オート(GTA)V」での実験から運転ノウハウを学習する方法を編み出した。現在の視覚的に非常に現実的なビデオゲームを使えば、コンピューター・ビジョンが実世界を学習できるのだ(「グランド・セフト・オート 自動運転車の教材に」参照)。
自動運転車を訓練する新手法は、テクノロジーを普及させ、信頼性を高めることになる。自動運転車は、ラスベガスで開催された今年のコンシューマー・エレクトロニクス・ショーでも、大きな関心を集めていた。自動運転テクノロジーは、今週デトロイトで始まった北米国際自動車ショーでも注目されている。だが、フォードやグーグル、ウーバー並みの資金と開発陣のある企業はそう多くはなく、さらに自動運転車ではいまだにうまく対処できない運転状況が多くある(「試験中の自動運転タクシーはしばらく試験中のままな理由」参照)。そこで研究者は、データを収集し、運転システムを訓練する独創的な方法を考え出している。また、自 …