フェイスブックは、米国内の各州で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状を経験したとする人々の割合を示した分布図を公開している。分布図のデータは、咳や発熱などの症状の経験の有無についてのカーネギーメロン大学(CMU)のアンケート調査に回答した100万人以上のフェイスブック・ユーザーから収集されたものだ。各州の郡レベルにまで掘り下げて表示されるこの分布図は、毎日更新される。フェイスブックは今後、数日および数週間以内に、他の国についてもユーザーからのアンケート調査回答に基づいた同様の分布図を作成する予定だとしている。
どこで誰が新型コロナウイルス感染症の症状を経験しているかを把握することは、保健当局や政府が入院患者の急増に備えて人工呼吸器やマスク、個人用防護具などの医療資材をどこに割り当てるかを決定するのに役立つ可能性がある。ウィルス検査の不足や、検査結果が出るまでに長時間要することを考慮すれば、この分布図は米国内で新型コロナウイルス感染症のホットスポットが形成されつつある場所を予測するのに使えるかもしれない。
しかし、限界はある。分布図は明らかに、アンケート調査のデータそのものを示しているに過ぎない。また、見てわかるように、広大な地域を対象とした分布図であるにもかかわらず、信頼できるデータを生成するには調査の参加者数が不十分である。この分布図は、フェイスブックが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大を予測するために、カーネギーメロン大学および米国疾病予防管理センター(CDC)と共に実施している取り組みの一環である。
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