雇用ゼロ社会の前触れ?
コマツの無人ダンプで
鉱山運用コスト15%削減
鉱業事業者は、無人トラックや自動掘削機、無人機関車の本格展開で効率を高めようとしているが、雇用はますます減っていく。 by Tom Simonite2016.12.29
小さな 2階建て住宅程度の大きさのトラックに、ドライバーや他の搭乗者の姿はない。
鉱業事業者のリオ・ティントは、 73台の巨大機械を所有し、オーストラリア北西部の火星風の赤い土地にある4カ所の鉱山で、24時間体制で鉄鉱石を運搬している。「ウエスト・アンジェラス」鉱山では、自動トラックはロボット型岩盤掘削機と肩を並べて稼動している。リオ・ティントは鉱石を数百km先の港まで運ぶ機関車も改良している。改造機関車は自律運行し、荷物の積み下ろしまで自動的化されている。
リオ・ティントの意図は、オーストラリアでの自動運用によって、自社の全鉱山がより効率的に稼働する将来の姿を確かめることだ。その未来とは、人間の鉱山労働者の需要が減った状態でもある。ロボット工学テクノロジーによる機能向上と費用の低減は、鉱業や石油採掘業に、地面から資源を採取する、汚れやすく、危険な事業を考え直す、またとない機会になっている。
BHPビリトン(世界最大の鉱業会社)も、オーストラリア国内のある鉄鉱石鉱山に無人トラックと採掘機を配備している。サンコア(カナダ最大の石油会社)は、アルバータ州(カナダ)のオイルサンド油田で無人トラックの試験を始めた。
カーネギー・メロン大学ロボット工学研究所(ピッツバーグ)のハーマン・ハーマン所長は「過去 2 年間で、当研究所は自動化の高度化についてより多くのことを実現しました」という。ロボット工学研究所は、キャタピラーの自律運搬トラックの開発を支援した。鉱業会社のフォーテスキュー・メタ …
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