女性の健康に関わるテクノロジーについて、2016年は素晴らしい年とはいえなかった。まず、Bluetooth接続の「スマートタンポン」は、そのダサさと非実用的なデザインにあきれ果てた。ハッカーが女性の月経周期と受精率をチェックするモバイル・アプリの健康データにアクセスしかねないセキュリティ上の懸念もある。
2017年はもっといい年になるように期待したい。幸い、スタートアップ企業の多くが女性と男性で健康へのニーズが違うことを認識し始めた。結果として、かつてないほどの企業が出産や避妊、女性特有の病状に対処できる新製品やサービスを開発している。女性用健康テクノロジーに絞って、現在進行中の興味深い製品を紹介しよう。
注射針を使わない乳房再建
両乳腺を切除する女性が増えている。手術後に多くの女性は乳房を再建するかどうかの決断に迫らる。数十年の間、豊胸手術前の組織伸展は注射針を使うため、苦痛や不便さが伴うことがあった。しかし、コロンビア大学で大規模な臨床試験中の針を使わない機器では、患者自身が少量の二酸化炭素の注入量を調整し、組織を伸展させるため、苦痛はなく、不便さも解消できるはずだ。現在、米国食品医薬品局(FDA)の承認待ちだ。
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