アマゾンは、米国で10万人を追加で雇用する計画を発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が発生し、インターネット販売にかかわる配送の需要がかつてなく急増しているのに対応するためだ。今回大量に雇用するのは、同社の倉庫および配送全体の作業に携わる従業員。アマゾンは4月末まで暫定的に、時給を米国では2ドル、英国では2ポンド、多くのEU諸国では2ユーロ増額することも約束している。アマゾンは米国で2番目に大きな雇用主であり、米国ですでに47万人近くの従業員がいる。
アマゾンは、米国におけるネット販売にかかわる配送の39%近くを占めている。そのため、人々が自らを隔離することで新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大を抑制しようとしている中、需要の急増による重圧を受けている。トランプ大統領は3月16日に、バーやレストランに行ったり、10人以上での集会を避けるよう国民に勧告した。
もちろん、自宅に待機し、インターネットで注文する人々にも不都合な面がある。注文の品を誰かに届けてもらわなければならないのだ。新型コロナウイルスによってアマゾン社内の不平等が露呈しつつある。アマゾンのオフィスで勤務している従業員は自宅勤務を指示されているが、アマゾンの配達員は最前線で危険に晒されることになる。これに対してアマゾンは、「建物内や店舗内において人々が健康を維持できるよう、推奨されているあらゆる予防措置」をとっており、たとえば他人との距離を取ることや、より頻繁でより強力な消毒を実施していると述べている。アマゾンによれば、新型コロナウイルスに感染した従業員には有給の病気休暇を付与するとともに、時給で雇用されているすべての従業員について3月中は無期限の無給休暇を与えるとしている。
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