KADOKAWA Technology Review
×
読者からの質問:「宇宙開発競争」は現在どうなっていますか?
Creative Commons
宇宙 無料会員限定
Are we in the middle of a new space race for this century?

読者からの質問:「宇宙開発競争」は現在どうなっていますか?

宇宙開発には現在、米国やロシア、中国をはじめさまざまな国が参加しているが、こうした国々はかつて米国とソ連が月着陸を競ったように互いに競争関係にあるのだろうか? by Neel V. Patel2020.02.20

宇宙に関するニュースレター「 ジ・エアロック(The Airlock) 」には毎週、担当の ニール・V・パテル記者に読者からの質問が届きます。今週は、新たな宇宙開発競争についてです。

読者からの質問

「私は今日の宇宙開発を主導している国や機関に興味があります。人々が目にするのはたいてい、米国航空宇宙局(NASA)や他の米国企業のニュースですが、ESA(欧州宇宙機関)もメディアの見出しを飾っています。また私が知っているところでは、中国も積極的に宇宙開発に参加していますし、インドやイスラエルも同様です。

これらすべてのグループ間の力関係はどうなっているのでしょうか?それらの国の間で、ある種の『競争』が存在しているのでしょうか?それとも、より協力的な関係なのでしょうか」(エミリーより)

ニール記者の回答

宇宙時代は、米国とソビエト連邦との間で繰り広げられた月への到達をめぐる競争で幕を開けました。1969年にアポロ11号の宇宙飛行士が月面を歩くと、米国は追随するソ連を引き離し、一躍トップに躍り出ました。それ以来、次の大きな宇宙開発競争の対象となるものは何なのか、そして誰がその主な担い手となるのかが、常に話題となってきました。しかし、宇宙産業はもはや、2国間で優越性を競うようなプログラムではありません。かつてないほど複雑になっているのです。

米国は依然として世界有数の宇宙大国 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Who’s to blame for climate change? It’s surprisingly complicated. CO2排出「責任論」、単一指標では語れない複雑な現実
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る