スペースXが衛星に新塗装、天文観測への影響を回避できるか?
大量の人工衛星の打ち上げを進めているスペースX(SpaceX)に対して、天文学者たちから苦情が寄せられている。スペースXは光の反射を抑えるために新しいコーティングを採用した衛星で対応したい考えだ。 by Neel V. Patel2020.01.08
いまのところ、天文学者たちの間でスペースX(SpaceX)の評判は芳しくない。「スターリンク(Starlink)」コンステレーション(衛星群)計画の第一弾としてスペースXが2019年5月に打ち上げた60基の人工衛星に続き、11月に打ち上げた第2弾の60基の人工衛星も、ともにはっきりとその姿を空に見ることができる。科学者たちは、何千もの新しい明るい光が空に出現すれば、天体観測を永遠に妨げることになるだろうと警告している。
この問題は、完全にスペースXの意表を突くものだった。スペースXのグウィン・ショットウェル社長兼COO(最高執行責任者)は、2019年12月6日の記者会見で「誰も、そのことを思い付きませんでした」と語った。「私たちも天文学会も、考えがいたりませんでした」。
https://www.youtube.com/watch?v=ytUygPqjXEc
高まる批判への対応策として、スペースXはスターリンク衛星を試験的にコーティングし、光の反射を抑えるテストをすると発表している。ショットウェル社長によると、12月後半に打ち上げる新しいスターリンク衛星60基のうちの1基の底部をコーティングするという(日本版注:打ち上げは延期され、2020年1月6日に打ち上げに成功した)。
スペースXは、将来的により多くの人工衛星にコーティングを施す前に、テストをしたいと考えだ。というのも、反射防止コーティングの特性により、人工 …
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