読者からの質問:宇宙まで行けるエレベーターは作れますか?
地球の大気圏外の周回軌道まで直接行けるような「宇宙エレベーター」は作れるのだろうか。 by Neel V. Patel2019.12.05
宇宙のニュースレター「ジ・エアロック(The Airlock)」の読者から送られてくる質問に宇宙担当記者のニール・V・パテル(Neel V. Patel)記者が回答するこのコーナー。今回の質問は、宇宙エレベーターについてです。
読者からの質問
「とある科学者たちが 9月に提出した論文で、現在のテクノロジーでも宇宙ケーブル/エレベーターを構築することが可能だと述べていることを知り、私は疑問を抱きました。科学者たちの考える、宇宙エレベーターを構築する最も有望な方法とは何でしょうか? 地球の低軌道上にたくさんの宇宙ゴミ(デブリ)があるのに、宇宙エレベーターが動作できるかどうか、一体分かっているのでしょうか」(エリンより)
ニール記者の回答
ご存知ない方のために説明しますと、宇宙エレベーターは基本的にその名の通り、宇宙に行けるエレベーターのことです(ロアルド・ダール著の『ガラスの大エレベーター』は読んだことがあるでしょうか?)。つまり、エレベーターを使うことで、火やら騒音、その他の高価で派手な仕掛けをすべて使わずに、地球の大気圏外の宇宙空間に観測機器を運べるようになるわけです。宇宙エレベーターに乗れば、基本的にブルジュハリファ(ドバイにある世界一高い超高層ビル)の最上階に上がるのと同じような感じで、地球周回軌道に乗ることができます。
つい最近、MITテクノロジーレビューは、宇宙エレベーターについて解説した記事を掲載したばかりです。実際、質問で参照されているのとま …
- 人気の記事ランキング
-
- China wants to restore the sea with high-tech marine ranches 海に浮かぶ巨大施設、 中国が進める スマート海洋牧場の野望
- Promotion Innovators Under 35 Japan × CROSS U 無料イベント「U35イノベーターと考える研究者のキャリア戦略」のご案内
- Trajectory of U35 Innovators: Masaki Nakada 仲田真輝:人工生命起業家が「魚の養殖」にピボットした理由
- Why EVs are (mostly) set for solid growth this year バブル崩壊も騒がれたEV市場、2025年はどうなる?
- IU35 Japan Summit 2024: Hiroshi Ito 「深層予測学習でロボットとAIのギャップを埋める」伊藤 洋